先日、上京した際に、久しぶりに息子と会いました。
大学3年生、来年は本格的な就職活動です。
食事をして、いろいろ話を聞くと、様々なことに悩み、苦しんでいるようでした。
自分の存在感、自分の居場所、何をしなけれなばらないのか等、生きづらさを感じて
いるように思いました。そして、ふと自分の学生時代を思いだしました。
自分もそうだったなぁーと。(懐かしさと一緒に)
でも、あのころに悩んだこと、迷ったことが30年、40年後の自分を形成していると感じます。
若いときは、いっぱい考え、悩む特権があると感じて今を過ごしてほしいと思います。

今、息子が短歌に関心を持ち、詠んでいます。
きっかけは、佐賀の詩人 笹井宏之さんの詩集を私が送ったことだったようです。
笹井さんは、有田の生まれ、高校は武雄高校、残念ながら26歳の若さで病気で
亡くなっています。高校が同じ、住んでいるところも近隣ということで
興味を持ち、その短歌に影響され、自分でも詠むようになったようです。
その短歌を新聞に投稿をはじめ、何回か紹介されたことがあります。
そして今日、毎日新聞の毎日歌壇の一席に選ばれたと連絡が来ました。
日々、思いあふれる感情や悩みを短歌という手段で処理し、自分に折り合いを
つけているように思います。

これも先日、一緒に仕事をしたホンダ関係のO君達と飲みました。
O君は九州の後、近畿へ転勤、そして今は東北で勤務をしています。
先日は、東北よりわざわざ会いに九州まで来て、懇親を深めました。
天真爛漫なO君だと思っていましたが、転勤先で上司と会わず、かなり苦労をし、
また、私生活でもさまざまな事を経験したようでした。いろいろつらいことがあったようですが、それでも明るく前を向いている姿に希望を感じました。
生きていくというのは、大変だけど、この間のように、それでも分かり合える人
がいて、ひと時でも時間を共有することができ、馬鹿を言って飲んで食べて、
また、鋭気を養って、日々に戻っていく。

若いということ、青春の時は、先が見えず不安の中で歩いていくものです。
人生60年以上も生きていると、些細な事、つらいこともその先には必ず
道があるということが少しは、わかるようになります。
我が息子、そしてO君に言いたい。
いろいろな経験が人の幅を作るし、優しい人になれる。
今を逃げずに、前を向いて頑張れ。
若いということはそれだけで素晴らしいことなんだ!!・・・と胸を張って
正々堂々と生きてほしい。